(YouTubeで超人気タレントが販売広告している品物の購入エピソード)
「お願いがあるんだけど」との孫からの電話でこのエピソードは始まった。発売日当日が通学日であることとお母さんがバイトのシフト日で購入不可となった模様。
品物の内容も販売店の場所も詳細は何も解らず「OK」と二つ返事をしていた。これが我が家の孫の存在であろうと強く感じた。
家内はそれから発売日までの数日間、そのプロジェクトが頭から離れず、夜も十分寝られなかったと言う。
販売日当日は通勤ラッシュの時間であることも考慮し家を出た。どの程度のお客さんが来るのか全く予想が出来ず2時間半ほど前に家を出てお店に向かった。お店に着いたのは販売開始時間の2時間程前で、何と夫婦で1番と2番目のお客となった。久々に何かを勝ち取った様な気分であった。
がしかし、それから1時間程度経っても次のお客さんは誰も現れず、到着した時の気分は徐々に逓減していった。
がしかし、幾らかの時間が経過した時、お店の横の道路を通っていた自転車通学の集団の中から、こちらを見ている中学生の姿を発見した。孫が笑顔を浮かべて見ていたのである。早くから並んだお陰と感謝した。
お店の前で1時間程度待ってやっと3番目になるお客さんが現れた。そして販売時間の30分前頃から徐々に列は長くなっていった。販売時間の10分前に整理券が配られたが、戻って来た店員さんの手に何とまだ整理券が残っているではないか。2時間強の待ち時間は一体何であったのだろうと思う気持ちも無かった訳ではないが、孫に対する愛情が心を落ち着かせていたのだろうと解釈した。
並んで待っているお客さんは孫に頼まれて来たという方が殆どの様であった。商品名やお店の名前、地図を描いた孫からのメモを持ったお客さんもいた。
10時、品物を予定通りゲットし、夕方渡した時の孫の顔を想像しながら家に帰った。
以上